動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
プロフィール

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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おばあちゃんの思い出

『恐怖のダニ感染症!』
『ダニが人の命を奪う!』
『薬がないダニ媒介感染症!』
『「殺人ダニ」感染症日本パニック!』

『ダニ感染症で4人目死亡確認、他9件疑い例』


“重症熱性血小板減少症候群”

この長い名前の“なぞの病気”が連日新聞賑わしています。
この病気は2011年に初めて特定された、
ダニが媒介する新型ウイルスSFTSによる感染症です。
そして恐ろしいことに、
この病気には治療法がなく、
致死率が10%を超えるのです。
感染すると、高熱・下痢・嘔吐・血尿などの症状がでて、
最悪の場合1週間で死亡します。
元気だった人が
ダニに刺されて感染したことで、たった一週間で死亡するなんて・・・。

☆この病気は何でなるの?
SFTSウイルスを持っているマダニに
噛まれることによって発症します。

☆どんな症状?
発熱・吐き気・腹痛に始まり
そして、この病気の名前の通り血小板が減少します。
出血を止める大事な役割がある血小板が破壊されるため、
皮下出血や血尿・血便がおこります。
やがて、体のあちこちで出血し、血が止まらなくなります。
中国での致死率は10%でした。

☆すべてのダニがこのウイルスを持っているの?
今回確認されているのは、“マダニ”
フタトゲチマダニとオウシマダニの2種類からです。
家の中にいるコナダニやヒョウヒダニ、
いわゆるイエダニはこのウイルスをもっていません。
この2種類のマダニでも全部がもっているわけではありません。
このウイルスをもっているのはほんの一部です。

☆STFSウイルスはどこからきたの?
2009年の中国で、
原因不明の病気が集団発生したのが始まりでした。
この病気は2011年になって、
マダニが媒介するSFTSウイルスが
原因であることがわかりました。
日本で感染した4人は渡航歴がないうえ、
このウイルスを調べてみると、
中国との型が違うので、
中国から入ってきたウイルスではなく、
以前から日本にあったウイルスが病原体だと考えられます。
それでは、突然このウイルスが悪さを始めたのかというと、
そうではなく、今までも感染した人がいたのですが
病気の原因がわからず、謎の病気だったのです。

☆治療は?
このウイルスを退治する治療はありません。
症状に応じた対症療法だけです。
早めの治療が大事です。

☆インフルエンザのようにどんどん感染が拡大するの?
空気感染もなく、
今のところ人から人への感染はないので、
爆発的な流行はないと思います。
しかし、まだ新しい病気なので、
よくわかっていないのが正直なところです。

☆犬や猫もこの病気になるの?
中国ではSFTSウイルスに感染している動物が確認されましたが、
発症(症状がでる)するかは今のところ不明です。

☆予防方法は?
マダニに寄生されないこと。
これが大事です。


マダニはどんな生き物(マダニの生態)

「先生、目の上に黒い腫瘍ができた」
ビックリして、病院に駆け込んでくる人がいます。
これは血をいっぱい吸ったマダニ。
クチバシがしっかり皮膚に食い込んでいるため、
全く動かず、生き物に見えません

マダニは、家の中にいるイエダニとは別の種類です。
イエダニは0.2~0.4mmと小さく
食品や衣類や寝具に発生しますが、
マダニは2~3mm以上あり、野原に生息し、
血を吸うと10倍以上の大きさになります。
イエダニは布団や畳・ジュータンの中に住み
人間のアレルギーの原因になる以外には、
病原体を運ぶことはほとんどありません。
しかしマダニは、
様々の病原体をもっていることがあります。
一応マダニの名誉のために書きますが、
そうした病原体を持つダニは全体の1%もいません。
マダニはどこに住んでいるかというと、
日本全国にどこにでも分布しており、
主に森や草原にいます。
都会の公園にもいます。
マダニは草の中で動物がくるのを
ひっそりと待ち伏せします。
マダニは動物が近づくと足にある
ハラー器官という独特の感覚器官で、
動物の熱や振動・二酸化炭素を感知します。
そして動物を感知すると一気に飛びつき、
強力な爪でくっ付き、
気付かれないように、
体の毛がなく、柔らかいところに移動します。
そこで のこぎり のような形をしたクチバシを皮膚にさしこみ、
セメントのような接着物質を流し込み、
皮膚とクチバシを固定します。
次は唾液を送り込みます。
この唾液もすごい、
血液の固まるのを防ぐ物質や、炎症をおこさせる物質を含み
吸血をしやすくします。
だ液、吸血の繰り返しを1週間もおこないます。
お腹いっぱいになると最後にセメントを溶かす唾液をだし
クチバシを引き抜きます。
マダニの口や唾液は
餌である血をえるためだけに
特化した進化をしました。

ああこんなにもマダニについて書いていると
だんだんマダニがすきになってきたような・・・・。

☆マダニがついていたらどうしたらいいの?

絶対、無理に取り除いてはダメです。
マダニはのこぎりのようなクチバシと特性セメントでしっかり
皮膚に食い込んでいるため、
その部分が皮下に残り、
そこが化膿したり、
そこから病原体が入り込むことがあります。

もし人間についていたら皮膚科の病院に
動物だったら動物病院に連れてきてください。
そして、草のあるところにいく時は
肌を露出しないようにしてください。
草原にいかなくても犬に寄生して、
家の中に入り込むことがあります。
ワンちゃんネコちゃんにはダニの駆除する薬があります。
この薬はノミも駆除してくれます。
これを使用することによりダニの寄生が防げます。
この予防を実施することにより、
人の住む環境(家の中)に間マダニ持ち込むことを防げます。
これから気温が上がり、マダニが活発に動き出す季節、
この恐ろしい病気にかからないよう
月1回のマダニ対策を忘れずに!

おばあちゃんの思い出

小学生の僕は学校の帰り道、
夏になると、
河川敷の柳の木にクワガタを捕りに行くのが日課でした。
そんなある日のこと、
たくさんのクワガタを捕まえいつものようにご機嫌で家に帰りました。
その夜お風呂で体を洗っていると、
僕のチンチ○のすぐ横に、
黒い米粒ほどの“物体”を発見しました。
少し厚みのある“ほくろ”の様でした。
僕は何の根拠もな「すぐとれるだろう」と思っていました。
しかし、翌日になるとそれが大きくなっていました。
場所が場所だけに誰にも相談できず一人悩んでいました。
もし、このまま大きくなり続けたら、
チ○チンより大きくなったら、
もしかしたら、クワガタの呪いか・・・。
などなど考え、
しばらく眠れない日々を過ごしました。

それは日々成長していきました。
そして、悩んだ末、
僕は近所に住む“おばあちゃん”のところへ行きました。
半分泣きながらズボンとパンツを膝まで下げ、
おばあちゃんに小指の頭大になったそれを見せました。
おばあちゃんは笑いながら、
謎のクリームを持ってきてたっぷりと
その黒いできものにと塗りました。
それから20分、
僕はそのままじっとしていました。
するといつの間にかそれが ぽろっと 取れました。
取れたそれをおばあちゃんは潰さないように袋にいれ、
ゴミと一緒に燃やしてしまいました。

あれはマダニでした。
おばあちゃんはクリームを塗ると
窒息して落ちることを知っていました。
そして、それを潰すと大量の卵が飛び散るのも知っていたのでした。
おばあちゃんは死ぬまでこのことは
“二人の秘密”にしてくれました。

と思っていたのですが!
先日マダニの話を母にしていると、
「そう言えばあんた小学生の時、大事な所ダニに食いつかれたよね」
「おばあちゃん、大笑いしながら皆に言ってたよ」

ガーン「二人の秘密」だったのでは
おばあちゃんとの心温まる思い出が、
残念な思い出になってしまいました。

告知
J-CAST FRIDAYに出演しました。
ustreamとニコニコ動画のアーカイプで見ることができます。
http://www.ustream.tv/channel/j-cast-the-friday
http://www.j-cast.com/mono/2013/02/22166620.html
見てください。


あちこちの本屋さんにもおいてもらえるようになりました。
よろしくお願いします。



<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日



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おすすめ | 三木朝海の画像ブログ at 2013.03.04 20:40
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キターッ!ダニネタ!!
ちょうど知りたいと 思ってました。怖い話題なのに
詳しく教えてくれるニュースは ないですから。
さすが 先生は あらゆる経験を してますねぇ~~
最後は おばあちゃまに
拍手×1 入れさせていただきました♪
まろじゅう | 2013.02.24 13:16 | edit

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