動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
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つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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2012.08.04_22:07
“ぴょん吉”の復活


診察台の上に乗せると、
“ぴょん吉”はコテッと転び
グルグル転がり、
危うく落ちそうになりました。
頸はほぼ90度曲がり、
顔は上をむいたまま固まっています。
眼球は横に細かく振動していました。
外見からでも骨の位置がわかる程痩せていました。
“ぴょん吉”は11歳のウサギちゃん。
そっとタオルに包み診察を始めました。
目はくぼみ、ひどい脱水状態。
ここ数日は、ほとんど何も食べていない様子。
菌を退治する、栄養補給をする、胃腸を動かすなど
積極的な治療を数日行いました。
しかし、眼球の震えは止まりましたが、首は傾いたまま、
立ち上がることはできず、
自力で食べることもできません。
症状の改善は少なく、
注射による栄養で、かろうじて生きている状態でした。
飼い主さんに現在の状態、
非常にきびしいことを伝え、
今後のことを相談しました。
病院で注射による治療をやめ、
最後の時を、家で家族のもとで過ごしてもらうことに・・・。
シロップで作った薬の投与、
床ずれができないように時々ひっくり返す、
タオルや手によるマッサージ、
オシッコ、よだれ、ウンチなどの汚れを拭き
できるだけきれいにしていてもらうことをお願いしました。
“ぴょん吉”は飼い主さんに抱っこされ、自宅に帰っていきました。
それから2週間後、
飼い主さんが箱を持って病院にやってきました。
中身は、タオルに包んだ“ぴょん吉”のようです。
ああやっぱり・・・だめだったか・・・。
『残念でしたね』とお悔みを伝えようとすると
タオルが動きました。
「先生食べるようになりました」と飼い主さんはニコニコしながら一言。

退院後、家では居間の真ん中に“ぴょん吉”専用マットをおき、
家族みんなでかわるがわる、マッサージを行ったそうです。
蒸しタオルで汚れをとる、声を掛けるなどをしていました。
退院翌日、飼い主さんが特性流動食をそっと口の中に入れると、
口をもぐもぐ動かしたそうです。
その翌日にはウンチも、
家族に囲まれ、みんなの声がと愛情が、
“ぴょん吉”に“生きる力”をあたえたようです。
体へのマッサージは血の流れをよくして、
胃腸を動かしました。

“ぴょん吉”を元気にしたのは、
薬ではありません。
僕は元気になるためにほんのちょっとお手伝いしただけ。
病気を治したのは獣医師ではなく
家族の愛情と、
“ぴょん吉”の
「生きようとする気持ち」です。

現在、発症から3か月、
首は相変わらず曲がったまま
立つことはできませんが、
家族の愛情の囲まれ“ぴょん吉”は元気です。



<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
 休診日 月曜日



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