動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
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つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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2012.04.27_16:50
ツキノワグマとカリフォルニアキングスネーク

桜が散ったと思ったら、2つの恐ろしい事故が起こりました。
まず1つ目は14日に茨城県でのこと、
アミメニシキヘビに頭と腕を噛まれて大人の男性が死亡。
“ゲゲ” 外国ではこのようなニュースはありましたが、日本でもこんな事故が起こるとは。
そして、もう一つは20日に秋田県で熊牧場から逃げた熊が、女性2人を噛み殺すという事故。
連続してこんな事故が起こるとは。

今回のように「命を落とす」ほどの大事故は少ないですが、
動物と接していると小さな事故は結構あります。
実際に僕の知り合いの何人かは、動物に指を噛まれ、指がありません。

特に獣医師は怪我が多いです。
動物達は注射を治療だと理解していないため、注射を打つ人は敵。
噛むひっかく、蹴る、それも普段出さないような力で、
恐ろしい注射から自分を守るため必死に抵抗します。

動物を飼っていると人は経験があるかもしれませんが、
遊んでいる時、激しく遊んでいると、
だんだん気分が高まり興奮状態となり、
ついには、すごい勢いで飛びついてきたり、噛んできたりすることもあります。
動物は遊んでいるつもりでも、人間にとってはとっても痛いのです。
「興奮し始めたら遊びをやめる」
「怖がっているなと気づいたら近づかない」
「こんなことをしたら嫌がるなとおもったらやらない」
これで怪我は激減。
動物を飼育するにあたり、動物の気持ち考えてあげたり、
生態をよく知り快適な環境を作ってあげることが、
動物たちと楽しく暮らすコツです。
動物たちの生態を知れば信頼関係ができお互いに楽しく幸せに暮らせますよ。

実は僕、熊にもヘビにも噛まれたことがあります。
僕を噛んだ熊はお母さんを殺されて保護されてきたツキノワグマでした。
母親を亡くした生後2ヶ月、体重2kgの小さな小さなクマでした。
名前を「テツ」と「ミヤ」と名付け、僕が母親の代わりに育てていました。
ミルクは犬用、哺乳瓶は人用を使用しました。
母熊のおっぱいとほど遠い「味」と「乳首」を嫌がり、
哺乳のたびに大暴れし、僕の手に噛みつきました。
彼女らは小さな赤ちゃんなのに“鋭い爪”と“犬歯”を持っていたため、
僕の腕から脇腹まであっという間に傷だらけになりました。
けれどもどんなに噛まれ引っ掻かれても、
「つぶらな瞳」と「フカフカの毛」そして「胸にある小さな月の輪の模様」にメロメロでした。
あの小さな熊でもあんなに痛いのだから、
大人のヒグマにかまれるなんて・・・・。
あ~恐ろしや。
僕を噛んだヘビは体長1m30cmのカリフォルニアキングスネークの「ジャム」。
彼はダイエット中でお腹を空かしていました。
それなのに僕は不用意にいつものように飼育ケースの中に手を入れました。
ジャムは丸めていた体をものすごい速さで伸ばしガブリ。
僕はあわてて飼育ケースから手を引き出そうとしましたが、
手のひらの柔らかい所に噛みついたまま決して離そうとせず、
ケースから出した僕の手に彼がくっ付いてきました。
ジャムを引っ張って見ますが、牙が一層深く食い込み痛さが倍増。
ヘビは噛みつくとなかなか離しません。
彼は離さないどころか今度は僕の手首に巻きつき、手首を絞め始めました。
「ジャム君、僕は絶対食べられる大きさじゃないよ!」
ジャムには申し訳ないのですが、洗面器に水をため、その中に手とジャムを入れます。
窒息作戦です。
水はみるみるうちに、僕の血で真っ赤に染まりました。
赤い水の中の手とヘビまるで「恐怖映画の一場面」。
ジャムはなかなか口を開かず、3分以上水の中に入れることになりました。
細く尖った歯は深く食い込み、とっても痛かったです。
僕からのアドバイス、お腹の空いたヘビには決して近づかないこと。
もしヘビに噛まれたら引き抜こうとするといっそう強く噛むので、
できるだけそっとしたまま、水の中にヘビごといれてね。
毒蛇の時は直ぐお医者さんに。
ケースに入れ、たっぷりの餌をあげた後
落ち着いたジャムを抱き上げてハンドリング(手に乗せて遊ぶ)を楽しみました。

テツとミヤは、ものすごい食欲であっという間に10kgを超えました。
彼女らは、小さい時と同じように僕に体当たりしてきました、
遊んでいるつもりなのでしょうが、
僕はあまりの力で後ろにドスンとひっくり返り、お尻に大きな青痣ができました。
これ以上一緒に過ごすのは危険です。
僕の母親の役目は終わりました。

どんな生き物でも、お腹がすいているとイライラしています。
ダイエット中の生き物(人)にはあまり近づかない、これが一番。



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