動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
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つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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2012.03.23_23:10

どんだけ入るの?


小学生の僕は学校から帰ると、まずカラの餌箱にひまわりの種を一掴み入れました
「コロン」は僕の足音を知っているので、ケージの近づいた時には、
すでに餌箱の前でまっていました。
そして、ひまわりを入れると、餌箱の前ですくっと立ち上がり、
小さな手でせっせと口の中に詰め込みます。
その速さは、早送りのテープを見ているようでした。
餌箱がカラになると次はキャベツを手渡します。
両手で器用にもち
 “シャキシャキシャキ” 軽快な音をたて、周りから齧り始めます。
ある程度小さくなると、最後は一気に口の中に両手で押し込みます。
この時の顔の大きさは、すでに倍以上の大きさになっています。
最後は小指の先ほどの人参 
“カリカリカリカリ” あっという間に小さくなり、
やっぱり最後は両手で口の中に押し込みます。
両頬はこれでもかというぐらいにパンパンに膨れ上がっていました。

そして、 スタスタ とケージの隅に作ってある、
刻んだ新聞紙を敷き詰めた部屋に帰っていきました。
そこで、まず人参、次にキャベツ、ひまわりの順で口から出し始めました。
今度はテープの逆回しを見ているようでした。
すべて出し終わると、その上にせっせと新聞を上にかぶせて隠してしまいました。
僕はいつも、この一連の作業を正座しながら、ランドセルを背負ったまま覗き込んでいました。

コロンはマルマル太ったゴールデンハムスター

僕の最初のペットです。
前も書きましたが、この頃はハムスターの餌といえば、ひまわりの種でした。
おかげですごいデブでした。
ひまわりの種はいっぱいあげちゃだめですよ。

小学生の僕はどうしても気になっていることがありました。
いったいあの頬袋にどれくらいひまわりがはいるのだろう?
ある時僕は実験してみました。
いつもは餌箱に入れるひまわりを手でひとつずつ渡し、数えてみました。
結果は何と87個でした。88個目を渡そうとした時はさっと後ろを向き、
刻んだ新聞紙の部屋にヨタヨタと帰っていきました。
その後も観察を続けると、部屋の中で、両手で頬をおしながら舌を器用に使い
口から一個ずつ取り出しました。出てきた数はなぜか85個、
2個は両頬にひとつずつしまっておいたようです。

もう一つ実験をしました。
僕の口にはどのぐらいの“かっぱえびせん”が入るのか?
なぜ“かっぱえびせん”か というと、この日のおやつだったからです。
ルールは噛まずに折らずに口の中に詰め込むです。
一本ずつ丁寧に入れます。横にしたり縦にしたり結構難しかったことを覚えています。
何回か挑戦し、最高は29本でした。
しかし、噛まずに無理やり押し込むため、口の中には細かい傷ができ、
“かっぱえびせん”の塩がしみました。
その後は異常にのどが渇き、コーラをがぶ飲み
食べ過ぎ飲み過ぎでお腹を壊してしまいました。
あんなに好きだった“かっぱえびせん”あれ以来食べていません。

ハムスターの祖先は地下に巣をつくり
夜中にこっそり出てきて天敵に見つからないようにしながら、餌を探して歩き回ります。
一回の外出で、できるだけいっぱいの餌を運ぶために
運搬方法としてほお袋を使うようになりました。
その結果あんなにも伸びて大きくなる頬袋をもつようになりました。
ペットのハムスターには天敵がいないので、
隠れて食べる必要もなく、餌を運ぶ必要もないのに、
本能で、餌を見るとついつい頬袋にいっぱい詰みたくなるようです。
ちなみにライオンやトラのように強い動物は
その場で食べればよく、運ぶ必要がないため頬袋がありません。

ニホンザルには頬袋があります。
ニホンザルの場合は群れで生活しているため、
運ぶというより他の仲間に取られないために、口の中に餌を詰め込みます。
動物園で観察していると、
強いニホンザルは取られることがないためか、
自分の周りに餌をかき集めるだけで、口の中に詰め込まずその場で食べます。
弱いニホンザルは、口の中に目いっぱいつめこみ、両腕にも餌を抱えて、
2足歩行で取られない場所に移動します。
お尻を少しつき出し、不器用に歩く姿は、
歩き始めたばかりの人間の赤ちゃんがおもちゃを抱えて歩く姿によく似ていて
結構かわいいです。

ある時、サル山を観察していると、
いつまでたっても一か所で止まったままのおじいちゃんサルがいました。
せっせと餌を口のなかに詰め込んでいるのですが、一向に動く気配がありません。
変だなと思いよく見ると、詰め込む度に頬から何かがこぼれていました。
双眼鏡で見てみると、頬に穴が開いていて、そこからこぼれていました。
口の中に入れた量と同じだけ頬から外にこぼれていました。
このサルさんは自分で穴が開いているのに気付いていないようで、
いつまでも口の中に詰め込んでいました。
どうやらケンカにより頬に穴が開いていたようです。
ほおっておいたら、
永遠に減らない餌を、永遠に入る口の中に詰め込み続けていそうでした。
しようがないので、捕まえて、頬の穴をふさぐ治療をしました。

「ハムスターの口から何か赤いものがだらりと出ている」という病気があります。
何かとは頬袋です。頬袋脱という病気です。
口から詰め込んだ物を、ハムスターが自分で取り出す時に、
それが頬袋に引っかかり、頬袋が反転し餌と一緒に口から飛び出してしまうことがあります。
自分で戻せればいいのですが、長時間出しっぱなしになっていると自分で噛んだり、
踏んだりして傷がついたり、腫れたりします。
そうなると壊死したり戻らなくなることがあります。
そんな時の応急処置は、
濡らした綿棒でそっと押し戻してください。
無理やりやってはダメですよ、頬袋に穴が開いたら大変です。
戻らなかったり、すぐにまた出てしまうときは病院に連れてきてください。
予防としては炊いたお米や、うどん、パスタなど粘着性のある食べ物は、
頬袋からうまく出しにくいため、あげないでください。

現在の僕、たった今、気になったことがあります。
このブログをかきながらリッツを食べているのですが、
リッツを噛まずに丸いまま、僕の口に何個入るかな?


「ぐぇ ぐぇ ゲフゥー ゴフゥー」
パソコンのモニターに16枚のリッツのかすが張り付いています。
残念 




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| 2012.03.26 05:22 | edit

No title

はじめまして。
毎回更新されるのを楽しみにしています。
以前ハムスターを飼っていたので
つい懐かしくなってコメントしました。
びっくりするくらい詰め込みますよね、ホントにw
そして、頬袋からの出し方がまた可愛くてw
手で一生懸命押し出しる姿を見ては笑ってたっけ。
愛らしい生き物ですよね、ハムスターって♪
みなぼ~ | 2012.03.26 14:04 | edit

Re: No title

コメントありがとうございます。
ハムスターは行動が面白い。
今は段ボールで迷路を作って遊んでます。
思わぬ動きをして面白いですよ。


> はじめまして。
> 毎回更新されるのを楽しみにしています。
> 以前ハムスターを飼っていたので
> つい懐かしくなってコメントしました。
> びっくりするくらい詰め込みますよね、ホントにw
> そして、頬袋からの出し方がまた可愛くてw
> 手で一生懸命押し出しる姿を見ては笑ってたっけ。
> 愛らしい生き物ですよね、ハムスターって♪
つきまるにゃん | 2012.03.27 13:53 | edit

Re: わさびについて

28日にお話ししましょう。
つきまるにゃん | 2012.03.27 13:55 | edit

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