動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
プロフィール

つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

フリーエリア
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
動物達の不思議な生態の秘密
リンクフリーです。
バナー
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR



「狂犬病の候、お忙しくお過ごしのことと思います。」

先日知り合いの獣医師に手紙を書いた時の時候の挨拶です。
獣医師間にだけに通じる挨拶文です。

1年間で一番注射をした、狂犬病団体予防接種の時期が終わりました。
ちょっとほっとしているときの出来事です。

「もしもし・・・。動物病院です」
「あっ、はい」
飼い主さんのビックリして心配の声・・。
僕が明るい声で
「トンちゃんでたよ~。」と伝えると。
「ありがとうございます。」
今度は思いっきり明るい声。
朝6時、僕は入院中のヨークシャーテリアのトンちゃんの飼い主に電話をしました。

トンちゃんは4日前“突然、吐きだした”ということで病院にやってきました。
ご飯をたべると、すぐに吹き出すように吐くとのこと。
水を飲んでもすぐに吐きました。
お熱はないが、みるみる元気がなくなりました。
地面に座り込んで上目使いで、僕を見ていました。
まずは胃腸炎の治療をして様子を見ることに。
翌日、何も食べず何も飲まない状態、全く改善せず、
それどころかいっそう元気がなくなりました。
う~これは・・・。
レントゲンとエコー、何も異物はうつらないが腸の途中からウンチも見当たりません。
飼い主さんに
「何か食べなかったか? 家の中で何か壊れたりなくなったものない?」
「しょっちゅういろいろなもの噛んでるからな~。」
症状から、“何かが”腸に詰まっている感じがします。
飼い主さんと相談の上、緊急手術をすることにました。
開腹手術をすると腸管の中から小さなウインナーぐらいのものが出てきました。
何だこれ?
比較的柔らかく弾力性のある物質。
これが原因で腸閉塞をおこしていたのでした。
手術して2日目の朝、ビー玉のようなウンコがでました。
その報告の電話でした。
これでとりあえず安心です。

さてさて、飼い主さんに詰まっていたものを見せると、
飼い主さんは 「あ~」
何かわかりました。
部屋に敷いていた正方形のマットをつないで使う
“ジョイントマット”だとわかりました。
このジョイント部分をよく噛んでいたそうです。
この素材弾力性があるため、腸の蠕動運動を吸収してしまい、
腸内で動かなくなってしまい、詰まってしまいました。

この時期は詰まるまではいかないが良く吐く猫ちゃん着ます。
換毛期のための毛を食べてしまい、胃腸炎を起こすのです。
たいていは薬で治るのですが、あまりにひどい時は手術になることも。
換毛期、犬も猫もブラッシングでこれは防げます。
それだけではなく、ブラッシングをしっかりすると、
皮膚病も防げますし、体臭も減ります。

牛も異物を食べて病気になることがとっても多いです。
牛の口の中は円錐乳頭というボツボツがあり、
口の中に入ったもの外に出にくくはお腹の中に入っていく仕組みとなっています。
その為、草の中に落ちていた針金や釘が草と一緒に口の中にはいると、
あれよあれよいう間に、お腹の中に入ってしまいます。
また牛はなぜか落ちている金属を舐めることが大好きで
とりあえず舐めてしまう習性があります。
はいった釘や針金は第1胃(牛には4つの胃があります)運動で、
ハチの巣と呼ばれる第2胃に運ばれます。
この2胃はハチの巣状の胃壁のため釘や針金は胃壁に刺さりやすく、
ささった釘や針金は壁を突き抜け心臓を包む心膜にまで達することがあります。
そこでその事故を防ぐために、人間は考えました。
牛に強力な磁石を食べさることにしました。
そうすることにより、間違って食べた金属がその磁石にくっつき動かないため
胃壁を突き破ることがなくなりました。
学生時代、研究室で牛の解剖をたくさんしましたが、
胃の中に必ず磁石が入っていました。
取り上げた磁石はホワイトボードに張り付けました。
磁石の数が牛の解剖数でした。

ダチョウは石を食べる必要があります。
ダチョウには歯がないため、
石を砂のうと呼ばれる筋肉質の胃の中にとどめて、
この石を筋肉で動かし消化しにくい植物をすりつぶし消化を助けます。
犬は砂のうがないので石は必要なく、
石を食べると食滞をおこし死んでしまうことも、
僕も何回か犬が食べた石を取り出す手術をしました。

今はフィラリア検査の時期、
毎日毎日、採血の日々です。

「フィラリア検査の候、犬たちに嫌われお過ごしのことと思います」
これが、この時期の時候の挨拶。


<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日

ゴールデンウイークのお休みのお知らせ
5月1日(日)午後から6日(金)午前まで休ませてもらいます。
6日(金)は午後1時から診療します。
 
  

  ★ もう一つのお知らせ

  辰巳出版の 日本犬専門マガジン!
  Shi-Ba(シーバ) 
  に連載始めました。
 “毎日事件発生!? マニアな視点で診察中
  北澤先生のおもしろ動物病院”
 
 本屋さんで見つけたら読んでください。


 ★またまたお知らせ


 やっとできました。

  『 獣医さんだけが知っている 動物園のヒミツ 人気者のホンネ』

 2月15日に発売されました。
 僕が動物園で知り合った愉快な仲間たちのお話しです。
 動物のあやしいウンチクまんさい!
 この本をもって動物園に行ってください。
 動物園が100倍楽しめます。
 
 犬養ヒロさんの絵がとってもかわいいですよ。






スポンサーサイト


この記事へのトラックバック URL
http://tukimaru532.blog.fc2.com/tb.php/138-86ea5038
この記事へのトラックバック:
この記事へのコメント:
Name
Title
E-MAIL
URL

password
管理者にだけ表示を許可