動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
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つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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2015.08.04_17:12


睡眠

梅雨が開け暑い日が続いています。
35度を超える日々、地球はどこへむかうの~。
嘔吐してフラフラ、ワンちゃんの熱中症すごく多いです。
ぐったりしていたら、まず水を飲ませて、首、わき、そけい部を冷やしてください。
今年は比較的暑さにも強いはずのネコちゃんの体調不良も多いような。

「おはよう」
朝、病院のドアを開けると大きな声で僕は挨拶をしました。
これは動物園勤務時代からの習慣です。
いつもなら、エリーちゃんは僕の声を聞くと、
テッテッテッと僕の所に挨拶に来てくれます。
あれ、エリーちゃんが来ません。
エリーちゃんはお婆ちゃんワンちゃん。

おかしいな、
お気に入りのクッションのおいてあるレントゲン室に行くと、
あ! エリーちゃんが・・・
お気に入りのクッションから体半分が落ちて、
舌が長く出ていて、全く動いていません。
あ~ついに・・・・・
名前をよんでも全く反応しません。

動物たちは、いきなりお部屋に顔を出すと驚いてしまいます。
特にシマウマなどの草食獣はいつも敵に襲われないか、
ドキドキ、ビクビクしているため、
いきなり目の前に知らない人が現れたりすると、
狭い寝室の中をビックリして走り出します。
その為、骨折などの怪我や、最悪の時は鉄柵に頭をぶつける事故となります。
以前、あまりにも驚いたシマウマがジャンプして天井に穴をあけたこともありました。
幸い、天井は壊れましたが、シマウマは目が腫れあがっただけですみました。
葛西臨海水族園の大量死したマグロも水槽に激突による事故もあったようです。
動物園ではこのような悲しい事故が結構あります。
このような事故を防ぐため、獣舎の改造は当然ですが、
動物たちを驚かさないことが大事。
動物たちに近づく時は遠くから、挨拶する、名前を呼ぶなどをして、
こちらの存在を教えます。
こうすることにより、僕を嫌いなこは、前もって隠れ、
大好きなこは近づいて待っていてくれます。
こうすることにより、驚くことによる事故は防げます。
逆に、今が旬のお化け屋敷、
突然お化けがでてくるから驚くのであって、
ゆっくりと存在をアピールしながらでてきたらちっとも怖くありません。
これではお化け屋敷の意味がありません。
お化けはいきなり出てください。

ワンちゃん触れるときもそうです。
後ろからそっと近づきいきなり手を出したら、
ビックリしてガブリなんてこととなります。
声をかけながらゆっくりと近づき、
こちらに気づいてからゆっくりと撫でてあげましょう。
仲良くなるには、おどろかさないことが大事です。

クッションから半分おちていたエリーちゃん、
声をかけながら頭を撫ぜ撫ぜすると、
頭を上げました。
あ~よかった。
熟睡していただけでした。

動物たちの睡眠は多種多様
イルカは泳ぎながら眠ることができます。
眠るといっても、片目は開けていて、半分だけ寝ているのです。
片目だけを休めている時は、脳も半分だけ眠っている状態となります。
多くの生き物の脳は左右に分かれていて、
なんと、イルカは片方の脳だけを休めることができるのです。
イルカに限らず、渡り鳥なども順番に片方の脳を休めます。
この“半球睡眠”ができます。
渡り鳥は飛びながら眠っているのです。
この睡眠法により、休むところのない海の上を
長時間飛び続けることができるのです。

マグロは眠らない?
魚は水の中に溶けている酸素で呼吸する“えら呼吸”です。
えら呼吸は、まず口を開いて水をとりこんで、
その水を“えら”によって酸素をとりこみ、
今度は“えら蓋”を開き、水を外に出します。
しかし、マグロは“えら”の蓋を動かすことができないため、
えらに水を貯めておけず、
えらで酸素を取り込むためには常に口を開け
水を取り込んでいなくてはなりません。
呼吸をするためには止まらず泳ぎ続ける必要があります。
止まると呼吸ができません。
ただし、ほんの数秒、急にスピードを落とし
沈んでいることがあります。
この時が睡眠中。
マグロの睡眠は4~5秒です。
マグロにとって睡眠はこれで十分です。
マグロの脳はとっても小さくビー玉程度しかなく、
脳を休める睡眠の必要がないためです。

脳は発達すると、 大きくなると、
睡眠が発達します。
脳が大きな動物、賢い動物は睡眠が必要なのです。

草食獣のようにカロリーの低い餌をたくさん食べる動物は、
睡眠時間は短く、食べている時間が長いようです。
肉食獣のようにカロリーの高い餌を食べる動物は、
獲物をとるための労力を取っておく必要があるので、
餌を捕る以外の時間はほとんど寝て過ごします。
ゾウは横になって眠るのは1~2時間、後は立ったまま眠ります。
ライオンは14時間も眠っています。
22時間以上と動物の中で最もよく寝るコアラは、
栄養素の少ないユーカリを餌にしているため、
とにかく動かない、寝ることによって
エネルギーの消費を減らすことにしています。

僕の飼っている“フトアゴヒゲトカゲ”の赤ちゃん、
何故か寝るとき、理由はわかりませんが立って寝るのです。
ちなみに立つのは寝るときだけ。

家の奥さんは大の字になって、
少しの物音も気にしない熟睡、ライオンタイプの睡眠。
僕は体をできるだけ丸め、弱点のお腹を隠し、
少しでも音がすると飛び起きる、草食獣タイプの睡眠です。

睡眠時間、寝るときの姿
それぞれの生き物によって、多種多様です。

エリーちゃんはとにかくよく寝ます。
コアラ並に寝ます。それも熟睡。
全く動かないので、
いつもも、しかしたらとお迎えが来たのかとドキドキさせられます。
せめて舌をしまい、クッションから落ちながらの睡眠はやめてください。
 




<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日

夏の臨時休診のお知らせ
 8月13日(木)~17日(月)は休診とさせていただきます。
 

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