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動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
プロフィール

つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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2018.10.17_17:41
僕は先生

「みんな、耳を澄ましてください・・・。」
「ドッドッドッドッドッド」
教室の中に、一定のリズムの音が響きます。
「何の音?」
「心臓」
大きな声で子供たちが答えます。

僕は休診日に小学校で先生をしています。
今回は心音計を使い学校で飼育しているウサギとモルモットと
僕(人間)の心臓の音を聴く授業です。
心音に合わせみんなで手を打ってもらいます。
まずは僕の心臓に合わせて
パン  パン  パン  パン
次はウサギ
パンパンパンパンパン
今度はモルモット
パチパチパチパチパチ
教室にみんなの拍手が響きます。
モルモットは早いから大変。
それぞれスピードが違います。
ゆっくりは僕、次はウサギ、
1番早いのはモルモットでした。
心臓は小さく寿命の短い生き物たちは鼓動が早いため、
1番小さく弱い生き物のモルモットが早いです。

最も早い生き物は、
とっても小さなモグラの仲間のトガリネズミです。
1分間に1000回以上の心拍数があります。
それに比べゆっくりの生き物はクジラです。
1分間に20回という種もいます。
心臓の大きさも大きく
シロナガスクジラで180kgをこえます。
寿命も100~120才です。

心臓の数も1つとは限りません。
イカやタコはエラに2つと体の中心に1つ3つの心臓をもっています。
エラの2つの心臓は、エラに血液を送り込み血の中に酸素を送り込み、
その血液をもう一つの心臓が全身に血液を送ります。

今回の授業のねらいは、
「心臓の音を聞き比べて、生き物に生命があることの気づき、
 親しみの気持ちや大切にする思いを高める」ことです。
先生たちが“ねらい”決めてそれに合わせて授業を行いました。

子供たちには心臓の音を聞くことにより、
生きていることを感じてもらいます。
自分の胸に手を当てて、
自分の心臓の動きも感じてもらいました。

心臓が動いていることは、生きている証
「生きているって何?」 
お腹が空く 
ウンチをする オシッコをする
 楽しい 悲しい
 みんなと一緒で楽しい
 ケンカをする 
子供たちが元気に答えます。

この子たちとは1年生のときからの付き合いで、
もう少しで1年になります。
最初はモルモットを僕が捕まえ、
膝に乗せてもギャーギャー騒ぎ、触れることさえできなかった子も、
今では自分で素早く捕まえ、膝に乗せナデナデ、
モルモットも安心しきっています。
ウンコが汚いと言って大騒ぎしていた子も、
ウンチを素手でつかみ、とってもきれいに掃除をします。
この子が、モルモットに近づくとグルグル鳴きます。

僕は特に授業にねらいも、目的もありません。
ただ、小学生の時の僕がいろいろなものを飼ってとっても楽しかったので
生き物を飼う楽しさを感じてもらいたいだけ。
あと、僕が上手に動物を抱っこしたり、爪を切るのを見せて
獣医師って“カッコイイ”と思ってほしいだけです。

年が明けると、モルモットのお世話は1年生になります。
2年生の彼らがモルモットのお世話の仕方をおしえます。

この子たちと僕の付き合いもそろそろおしまい。
モルモットのお世話を通して、この子たちが少しでも
人間以外の生き物に興味を持ってもらえたらいいなと思います。




<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 〒143-0012 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日

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2018.10.04_15:17
ベランダの仲間たち


“ゴー ゴー バタ バタ バタ
ドカーン ガラ ガラ
ゴー ゴー“
台風24号が襲ってきた夜12時、
僕はず~とベランダを見ていました。
ゴ~~~~~~~。
突風が吹くたびに、
僕の愛するベランダの仲間たち、
“月桂樹”“ハイビスカス”“オリーブ”
“コスモス”“ヒャクニチソウ”“リンドウ”などなど
室内にしまい込めなかったものたちが
大きく頭を振っていました。
あまりの風の強さで根元から折れそうになることも・・・。
残念ながら僕は彼らを助けに行くことができません。
1度ベランダに出てみたのですが、ものすごい雨は僕から視界を奪い、
風は僕の体を持ち上げ、荒れ狂う夜空に飛ばしそうなぐらいの威力でした。
ベランダの仲間たちは柱に縛り付け、
飛んでいかないような対策はしてはいましたが、
想定以上の風は彼らを苦しめていました。
家の中のネコ軍団は僕の横で、
揺れるベランダの仲間たちを楽しそうに見ていました。

台風は植物だけではありません、動物たちにも影響があります。
台風が来ると短時間のうちに急激な気圧の変化が起きます。
標準気圧は1013ヘクトパスカルといわれていますが、
今回の台風は950ヘクトパスカルとなっていたので、
普段より60ヘクトパスカルほど下がったことになります。
湿度や温度の急激な変化もおこります。
台風の影響として人間では、頭痛・関節痛・めまい・神経痛などが
起こることは知られており「気象病」と名付けられています。
ワンちゃん、ネコちゃんもやっぱり体調を崩す子がいます。
今回の台風の後にも、元気がない、嘔吐、下痢の子がたくさん来ました。
恐怖で体調を崩した子もいました。
気圧や湿度・気温の急激な変化は、
心臓病、腎臓病の子たちは影響が受けやすく、
特に注意が必要です。

台風は、鳥たちの営巣地を破壊したり、
貴重な動植物の流出や埋没などがおこします。
しかし、今まででしたら
生き物たちは台風で環境が破壊されても、
負けずに再び繁栄するのですが、
今年のように、いままでの経験のないくらい大きい台風が
こうたびたび来ると、大きなダメージが想像できます。
ごく限られた地域のみで細々と生き伸びていた両生類などは、
もしかしたら絶滅も・・。

これを書いている時に台風25号のニュースが、
僕たちのベランダの仲間(植物)たち、
少し曲がった身体がやっと起き上がってきたところなのに、
もう1回台風が来たら、今度はだめかもしれない。
どうしよう、広い部屋に引っ越しか・・・。
絶対無理なので、
ベランダの仲間たちのために、
家の中の僕のあやしいコレクションをいよいよ処分するしかないか。


<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 〒143-0012 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日