動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
プロフィール

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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2012.01.29_23:51
香ばしい匂い

「うーん香ばしい」
僕が今まで嗅いだ中で一番いい匂い。
匂いフェチの僕は、
あまりのいい香りに眼をつぶり、ちょっとうっとりしてしまいました。
何の匂いかというと オシッコ

「先生,すみません。○○ちゃん、こんなところでオシッコしちゃいました」
「いいですよ、ウサギがオシッコすることは良いことだし、
オシッコの状態見られるからありがたいですよ。」

傷の治療でかよっているウサギちゃんが、待合室の入り口でオシッコをしたのでした。
僕は雑巾とバケツをもって、待合室にいきました。

やや茶色いオシッコに鼻を近づけクンクン
あれ、イメージとは違う “炒りたての番茶”のような香りでした。

匂いの秘密をさぐるため、
飼い主さんに何か特別の物あげているか聞いたところ、

イナゴ豆 が大好きでよく食べるとのこと。

オシッコやウンチの匂いは、食べ物によって影響されます。
本当かどうかわかりませんが

イナゴ豆 はオシッコを香ばしい匂いにするのかも

さてオシッコの匂いや色は健康のバロメーター、
僕たちにたくさんの情報を与えてくれます。
大人のウサギは他の動物に比べ、濃縮されたオシッコをします。
ペットとして飼われているウサギの祖先はアナウサギといって、
乾燥した場所に生息していたため、お水が非常に大事でした。
そのため、体にお水をためておけるように、できるだけ水分はださずに、
体に不必要な成分だけを排出しようと、
濾して濃縮したオシッコをするようになりました。
そのためオシッコの色は薄い黄色から赤褐色、茶色など濁っています。
濃縮したオシッコの匂いはツンとして鼻に残り、結構臭いです。

こんなウサギも、母乳を飲んでいる赤ちゃんの時は
透明で匂いの少ないオシッコをします。
大きくなり牧草やペレットなどを食べ始めると、
臭くて濁った尿になります。そして年をとるにつれ、だんだん臭くなります。
赤ちゃんが透明な尿をしても問題ないのですが、
もし大人のウサギが透明で匂いのないオシッコをしていたら、
ゴハンがたりない、食欲不振などのいろいろな問題が考えられます。

ウサギさんを飼っている人からよく
「トイレやケージなどに、白く固まった汚れがつき、なかなか取れなくて困る」という話を聞きます。
白くこびり付いた犯人はオシッコの中に含まれているカルシウムです。

犬やネコなどのカルシウムの代謝はビタミンDが影響し、
過剰なカルシウムの摂取を抑制しますが、
ウサギは他の動物と違い、
ビタミンDによって調整せずにカルシウムをほとんどすべて小腸から吸収します。
そして余分なカルシウムは腎臓に集めてオシッコとして出します。
そのためたくさんカルシウムの含まれる餌を食べると、
カルシウムの濃度が濃いおしっこをします。

こびり付いたカルシウムの掃除方法は、

「酢」「クエン酸」をつけること、よく落ちますよ、
お試しあれ。

オシッコにざらざらした感じがしたらこれもカルシウムの結晶です。

カルシウムの取り過ぎは結石症につながりますのでご注意を。

カルシウムの少ない食事ありますから病院に相談してください。

オシッコが赤いことがありますが、
これは植物の色素によるものがほとんどで問題ありません。
ただしいつもより赤さがきつい、何回もトイレに行く、元気や食欲がない時などは、
血尿の場合もありますので、オシッコを持って病院へ来てください。
ちなみに人参をたくさん食べると赤っぽくなります。

「ウサギは臭くていや」という話をよく聞きますが、
本来ウサギは綺麗好きで匂いがしません。
野生下できつい臭いがしていたら、肉食動物にすぐに見つかってしまいますから。

「えーでも学校で飼っていたウサギくさかったよ」という人がいるとおもいます。
それは、ウサギさんが臭いのではなく、掃除をきちんとしていないため、
オシッコやウンチの臭いがこびりついた小屋が臭いのです。
「いやいや抱っこしたらウサギさんも臭かった」というのは、
そのオシッコやウンチが足の裏や体について臭くなっていたのです。

体が臭い のではなく体についたオシッコが臭かったのです。
綺麗に体を洗ってあげると匂いもなくなります。

人間の“おやじ臭”はオシッコがついているのではなく、体から発する臭いです。

最近の僕は、足にも体にもオシッコをつけていないのに、
お風呂あがりでも“ほのかなおやじ臭”がした。
残念
<東京都大田区大森東 五十三次どうぶつ病院 獣医師 北澤 功>



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2012.01.22_23:30
ノミは怖い

昼休み、お弁当のハンバーグを口に入れようとした時電話がなりました。
「先生。ウンチの上で、何か動いているのですが、ぎゃー
「すごい、動いてる、動いてる。ママ見てみて」
「ギャー、触っちゃダメ、こっちに持ってこないで」
電話の向こうでは、子供がその何かをいじっている様子。
お母さんは、パニック状態。
「襲ってはきませんから大丈夫、落ち着いてお母さん」
落ち着かせるため僕は声をかけました。
「まず、飼い主さんのお名前お願いします」
「由佳」です。
できれば苗字も教えていただけますか。
「○○です」
「それで誰のウンチですか
「小太郎です。」

お互いにトンチンカンな会話をしていると、お母さんは少し落ち着いてきました。

「ネコちゃんですか、ワンちゃんですか」
「ワンちゃんです。」
「動いている物の形と色と大きさを教えてください。」
「気持ち悪くてよく見てないので・・・。○○(子供の名前)どんな形」
「かりんとうみたい」元気な男の子の声が聞こえます。
 うんちの上で動く かりんとうが動く 
そんなもの、見たことがないし、何か想像もつかない。
新しい生き物?
「バカ、うんちじゃないよ、動いている方だよ」お母さんの怒鳴り声
かりんとうはウンチのことみたいです・・・。
お米みたい」
「そのお米が伸びたり縮んだりしているよ」
あーなんとなくわかりました。
「いつもワンちゃんが寝ているところも見て下さい」
「あ~白いゴマが落ちています」
はっは~  なるほど。
「とりあえず、米粒をウンチごとラップに包み持ってきてください。」

持ってきてもらった動くお米は、予想通り瓜実条虫の体の一部でした。

瓜実条虫は腸に寄生する生き物、寄生虫です。

別名 サナダ虫、
長さは数センチから時には50センチにもなります。
瓜実君の体はたくさんの節がくっ付いてできており、
そして、自分で一番端の節を切り離しウンチと一緒に外に出します。
この節が米粒にも似ていますが、
きゅうりの種に似ていることから瓜実条虫の名前となりました。
この米粒の中にはたくさんのが入っています。

米粒はやがて乾燥し白いゴマとなり、破裂してたくさんの卵をまき散らします。

そして、まき散らされたこの卵をノミの幼虫が食べるのです。

食べられた卵はノミの中で、感染力をもつ幼虫となります。

ノミはお腹で瓜実君を育てながら自分も成虫となり、

ワンちゃんの体でを吸います。

ワンちゃんは痒いので、ノミが血を吸っているところを、噛んだり舐めたりします。

するとその時にノミを食べちゃうことがあります。

これが瓜実君の作戦、卵の形でまずはノミに食べられ、ノミの中で幼虫となり、
そして、もっともっと大きくなるためには、
たくさんの栄養と大きなお部屋をもつ、大きな生き物の中に入りこみます。
ワンちゃんの腸・・・という大きな部屋を得た瓜実君は、
吸盤と鈎でくっ付いてたくさんの栄養分を吸い取りながら
せっせと節を増やしながら大きくなります。

それにしても、瓜実条虫の生き方はすごい。
犬や猫のお腹に入るため、まずはノミに食べられるなんて、
よくこんなこと考えついたものです。

このようにワンちゃんの腸に入るため瓜実君にはノミ君が必要なのです。
ということは、瓜実君がいたワンちゃんには、必ずノミもいたということです。

退治するときはノミの駆除も一緒にしないとまた感染します。

ちなみに瓜実条虫はネコにも感染します。

恐ろしいことに人間にも感染します。

ノミが自分の体につき血を吸われて痒い時、決して噛んだり舐めたりしてはダメです、
万が一ノミをたべちゃうと感染してしまいますよ。
そんな人はいないか。
実際の感染は犬や猫のノミを発見し、指で潰した時、
その手を洗わず物を食べたり、口に持っていったりすると
口から幼虫が入ることにより感染がおこります。
 
電話を切ったあと、食べかけのハンバーグを食べようとしたら、
ちぎれたハンバーグの上に米粒がのっていました。

さすがに、これは食べられませんでしたね・・・

<東京都大田区大森東 五十三次どうぶつ病院 獣医師 北澤 功>



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2012.01.13_21:21

爪が食い込む

小さなおばあちゃんが、大きなキャリーバックを両手で重そうに抱え
病院にやってきました。
バック中からは長い白い毛とお肉がはみ出ていました。

バックの中からは、「ニャー ニャー」甲高く可愛い声が聞えます。
そしてバックの中には、可愛い声に似あわない、大きなネコがはいっていました。
はいっているというよりも、すっぽりとはまり込んでいました。
どうやら体が大きすぎてふたが閉まらない様子。
その姿はお腹の出たおじさんが、
小さなユニットバスに無理やり入って出られない状態の様でした。
「どうしました
「足が痛くて歩けないようで」
しっかりとはまり込んでいるネコちゃんを、
飼い主さんと2人でひっぱりだし診察台の上に乗せました。
白地に黒いブチの牛模様のメインクーン、
体重は11.8㎏、とっても大きなネコちゃんです。

メインクーン種は「穏やかな巨人」の愛称をもつだけあり、

この子も診察台の上で微動だにせず、ゴロゴロと喉をならしていました。
さてさて足の様子はというと、
爪が伸びすぎて肉球にくいこんでいました。
痛いわけです。
「そういえば、年のせいか、体重のせいか、いつも寝てばかりいたわ」
「確かに、最近爪とぎしてる姿見なかったわ」とのこと

ごはんをいっぱいあげる、はらいっぱい食べる、太る、
体が重くなる、動くのが面倒、体が大きいのでお腹がへる、
たくさん食べる、おやつも食べる、太る、動けない・・・。
動かない、爪がすり減らない、爪とぎが面倒くさい、
爪伸びる、肉球に食い込む、痛いので動かない、太る、爪伸びる・・・。

悪循環

この子は爪を切っている間もゴロゴロと喉をならしていました。
逃げる気配もなく、全くおさえる必要がありませんでした。
今までのネコちゃんのなかで一番簡単に切れました。

爪きりというと、僕は動物園でトラの爪切りをしたことがあります。
DSCF1032_convert_20120113235927.jpg


今回の猫と同様、おじいさんトラの爪が肉球に食い込んでいました。
若い時は自分で爪とぎをするので、爪切りは必要ありません。
しかし、トラも年をとると動くのがめんどうくさいのか、
爪とぎをしなくなります。
特に動物園で飼われているトラは、餌を探して歩きまわる必要もないため、
1日中寝てばかり、爪は伸び放題。
そして伸びた爪が肉球に食い込んだのでした。

野生では、年をとっても餌をとるために歩きまわらなければならないうえ、
獲物をとらえるため鋭い爪が必要なため、せっせと爪をとがらせます。
けっして爪が伸びすぎるということはありません。
ちなみにデブなトラもいません。

ところでトラの爪とぎの方法はというと、
動物園ではトラのお部屋に大きな丸太を用意します。
横たわっている丸太の上に乗り、お尻を少し上げ、体を伸ばしながら爪で丸太をガリガリします。
立っている丸太も好きなようで、後ろ脚で立ち上がりながら丸太に爪をあて、ガリガリします。
爪とぎを終えると、今度は前足で自分の顔をナデナデ、顔を洗います。
その姿はまるっきり大きなネコです。
さてトラの爪きりはどうやるのかというと、3人がかりで押さえつけて一気に、
嘘ですよ

いくらネコのようでも、トラのパンチはマイクタイソン(古い)なみ、
その上鋭い爪がついているので、もし一発でもパンチを受けたなら、

肉をそぎ取られながら (想像しただけで痛そう)
一撃で倒されます。
そして牙(犬歯)はネコの牙の100倍ぐらい大きく、水牛の骨をも噛み砕く力をもっているため、
軽く噛まれただけで、僕の腕など簡単になくなってしまいます

爪を切るだけなのですが、トラの場合は全身麻酔をかけます。
麻酔銃でお尻に大きな注射を打ち眠ったことを確認してから、いそいで爪を切ります。

麻酔がかかったか確認するのが僕の役目、
ドア係が獣舎の頑丈な鉄の扉を開け、僕は中に入ります。
長い棒でまず ツンツン つぎにしっぽをつかみ力が入ってないことを確認。
ゲッしっぽに力が入った、前肢が動く

あわてて逃げる僕の目の前でドアが閉まる。

ドア係の仕事はトラを逃がさないこと。
だけどね、普通はトラが動いたとき閉めるのではなく、

僕が出た後閉めるんだよ~。
トラさんは頭をあげ、僕をにらんだ後、
すぐに寝てくれたから今の僕がいます。

爪切りのついでに健康チェック、採血したり、体重を計ったりと大忙しです。


トラ以外にも僕が爪を切った動物たち
ライオン・牛・羊・ヤギ・ポニー・木曽馬・ハムスター・モルモット・チンパンジー・
オランウータン・フクロウ・オオタカまだまだたくさん・・。
一番大変なのは馬でした。この話は別の機会に。

今回のように年を取ったネコちゃんの足が痛そうというときには、
爪が肉球に食い込んでいることが結構あります。
とっても痛いみたいです。
爪をきりだけで簡単に防げますので、爪の確認してあげてください。

<東京都大田区大森東 五十三次どうぶつ病院 獣医師 北澤 功>



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2012.01.07_18:20


単為生殖

2006年 コモドドラゴン
驚くべき出来事が起きました。

イギリスの2つの動物園で飼育中だった2頭の雌が、
雄と接触がないまま産卵をして孵化したのです。

つまり“交尾をしないまま雌だけで繁殖した”というのです。

この発表は、世界でもっとも権威のある総合学術誌
Nature誌での掲載のため間違いありません。
 このように、雌だけで子どもを作ることを「単為生殖」といいます。
単為生殖といえば、 ゾウリムシ  ミジンコ などの下等生物のイメーシですが、
imageCA3KJFNU.jpg

これまでも オガサワラヤモリ キノボリヤモリ など爬虫類でも知られていました。
image[4]

しかし、体長2mを超える世界最大のトカゲ
コモドドラゴンが行ったというのは驚きであり、衝撃でした。

そして哺乳類でもクローン技術という人間の手を介することにより、
マウスなどで単為生殖が行われています。
ということは、近い将来「男」はいらなくなるのかも、
ただでさえ男の価値が下がっているのに。

クローン技術を応用すると、絶滅した生き物、
絶滅しそうな生き物を救うことが可能になるというのですが、
僕はちょっと違和感を感じています。
ただその姿をしたものがいればいいのではなく、
その生き物たちが快適に継続性をもって
生きる環境も同時に存在しなければいけないと考えているからです。

キメラ
これを書いてる今、
アメリカで “『キメラ』のアカゲザルを作ることに成功” したというニュースが配信されました。
『キメラ』とは、ギリシャ神話に登場する
 ライオンの頭、 ヤギの胴体、 ヘビの尻尾を持つ伝説の生き物です。
image[10]

この 伝説の生き物 の名前に由来し、
“一つの生き物に2種類以上の違った遺伝子が存在すること”
を『キメラ』といいます。
神話の『キメラ』は ライオン  ヤギ  ヘビ の3種類の遺伝子を持った生き物ということです。

そしてついに、人間に近いサルで、同じ種の遺伝子ではありますが、
この『キメラ』が作り出されました。
いよいよ人間は、“神の領域”に踏み込みはじめたのでは・・・。

このままもっともっと研究が進むと、
 コモドドラゴン に 鹿 鷹 虎 の遺伝子をもたすことにより 
が伝説の生き物ではなくなるかも

その次は人間と ○○ のキメラ・・・。
妖怪人間ベラ
人造人間も現実に。
新年早々、恐ろしいことを考えてしまいました。

<東京都大田区大森東 五十三次どうぶつ病院 獣医師 北澤 功>



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2012.01.03_22:44
ドラゴン

あけましておめでとうございます。
今年は「龍年」
imagesCAWF0Y3H.jpg


僕はこの龍という“生き物”に特別な思いがあります。
僕がこの龍に初めて出会ったのは小学生の時
『世界の驚異の動物達』という図鑑に載っていた
『口から人間の足だけが出ている』 挿絵でした。
この絵があまりに恐ろしく、しばらくの間、夜1人でトイレにいけなくなりました。
そして、この生き物の解説が
「無人島に不時着した操縦士が偶然発見した」
というのも小説の出だしのようで、僕の心をとらえました。
それ以来、僕はこの怪物の虜になり
“いつかこの怪物に会いたい”
と思っていました。

その龍とは世界最大種のトカゲ「コモドドラゴン」です。
この“コモドドラゴン”が正式に調査される以前は、
「大きさが10mもある、火を噴く、人間を襲う」など
恐ろしい噂がある謎の怪物でした。
この怪物はインドネシアのコモド島と、その周辺の島にのみ生息しています。
さすがに10mにはなりませんが、
全長3m、体重100kgにもなり、イノシシをも襲って食べます。

火は噴きません、黄色く長い舌が炎に見えたようです。



image[8]


ドラゴン人間を襲う
彼らの狩りはまず茂みに隠れ、獲物が近づくと噛みつきます。
彼らの口の中には50種以上の細菌が存在し、
その場は逃げられても嚙み傷から菌が体中に回り、
数日後にはやがて死亡します。
5km先のにおいがわかるほど臭覚が発達しているため、
死んだ獲物の腐臭をたどって捜し、その死肉をむさぼり食べます。

さて本当に人間を襲って食べるの?
2007年に実際、排便のため草むらに入った少年が
コモドドラゴンに襲われるという悲しい事故がありました。
これは縄張りに踏み込んでしまったためで、
決して捕食のためではありません。
襲って食べることはありません。

この「ドラゴン」が北海道で1年間だけ飼われていたことがあります。
インドネシアの国宝「コモドドラゴン」は、
政府により厳重に保護され、国外にほとんど出ることのなかった幻の動物。
国交樹立50周年記念として、1年間の期限付で北海道にやってきました。
この機会をのがすといつ会えるかわからないため、
僕は本物のドラゴンに会いに北海道にいきました。

いたいた!
2m近い巨体で地面にドテッと横たわっていました。
想像以上に太く、大きく、その上なぜか〝気品″があり
いっそう僕の心をつかんで離さなくなりました。
大きな体を左右に振りながら
のっしのっしと優雅に歩く姿は「ドラゴン」の名にふさわしい怪物でした。
獣舎内には、体をくねらせながら歩いた跡。
この痕跡すら美しい。
ガラス越しではありますが僕にとって夢のような時間でした。
imageCAK985AZ.jpg

半日ほどドラゴンを見ていると、
ドラゴンのいる部屋にデッキブラシを持った飼育員が入ってきました、
「えっ危ない襲われる」
飼育員はデッキブラシでコモドドラゴンを隅においやり、
コモドドラゴンにホースで水をかけ無造作に体を洗い始めました。

違う、僕の知っているドラゴンは近づく人に襲いかかり、
頭から丸呑みするはずなのに。
看板を読むと、結構人懐こく、人になれるそうで・・・・。
体洗いが終わり飼育員が出ていくと、
僕の前にノッシノッシと近づいてくるではありませんか。
僕はガラスにくっついているので、
ドラゴンとの距離はほんの20㎝、感動的な瞬間でした。
アイツは僕に敬意を表しあいさつにきたのです。

        《五十三次どうぶつ病院  獣医師 北澤 功》


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