動物たちの不思議な生態の秘密
元動物園獣医師・ただいま五十三次どうぶつ病院獣医師、動物たちの不思議にせまります。
プロフィール

つきまるにゃん

Author:つきまるにゃん
生き物を飼うことが
大好きな獣医師です。
いろいろな生き物に
“咬まれ・蹴られ・踏まれ・刺され”
こんな経験から
動物達の不思議な生態にせまります。

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動物達の不思議な生態の秘密
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“こ~ちゃん”のおでこ



20年ぶりに“こーちゃん”に会いました。
コーちゃんは同級生、頭の半分がおでこになっていました。
それなのにサイドから後頭部にかけて残っている毛を無理くり伸ばし、
前にもってくるという往生際悪い髪型をしていました。
そういえば、僕のおでこもだんだん広がり、
毛も細くボリュームもなくなってきたような・・。
小学校時代のなつかしい思い出話をとともに、
髪の毛が生える薬はないのか、
これ以上抜けない方法はなどの話も

モコモコ、コロコロで、家中を元気に走り回っていた可愛い子犬も
10歳を超えると白髪が目立ち始め、毛は薄くなり、寝てばかりいるようになります。
室内で犬を飼うようになり、ワンちゃんたちは番犬やペットから家族に変わりました。
いつも一緒に過ごすようにより、元気がない、咳をするなど
体調が悪いと早めに気づくようになりました。
そのおかげでぐ~んと寿命が伸びました。
しかし、寿命が延びたおかげで、昔はなかったいろいろな病気も多くなりました。
そして、1つの病気だけではなく、同時にいろいろな病気を発症します。
耳が遠く、目も見えにくくなります。
腰も曲がり、便秘、おしっこを失敗してしまうようになることも・・・。

年をとることにより非常に多い病気として、
ワンちゃんは弁の閉まりも悪くなる心臓の病気があります。
猫ちゃんの場合は腎臓の動きが悪くなる病気があります。
これらは病気でもありますが老化の一つでもあります。
心臓の動きが悪いと、肺に水が溜まったり、肝臓が疲れてしまったり、
脚に力が入らなかったり、いろいろな臓器に負担がかかります。
全部を直そうと思うとたくさんの薬を飲まないうえ、一生涯飲み続ける必要の薬が多く、
とっても大変で、そのおかげで飼い主さんとの関係も悪くなることもあり、
毎日噛まれる飼い主さんまで・・。

年をとってからの病気は、治すというよりもどうやって上手に付き合うかが大事です。
心臓や腎臓の薬なども、治すためのものではなく、それぞれの負担を楽にしてあげ、
できるだけ悪くなるのを遅くしようという薬です。
目の場合、若い時は積極的に治療しますが、
年をとってからの症状は、痛いものなどは積極的に抑えますが、
見えにくくなるものなどはほっとくというのも選択の一つです。
僕たち人間は目に頼って生きているため、どんなに年をとっても
ちょっとでも目に違和感を感じると病院に行き、治療します。
少しでも見えにくくなる、目が見えなくなるなどはとてつもない恐怖です。
今は見えているのに、数年後に見えにくくなることを想像するだけですごいストレスを感じます。
そのため、大変だろうがお金がかかろうが、
少しでも進行を遅らせることができるのなら、徹底的に治療します
しかし、ワンちゃんネコちゃんは、目が見えなければ匂いや音などの五感を使い生活します。
今の現状を受け入れ、残っている機能を使い最大限利用し楽しく生きます。
また、人間は治療を理解しているため、
注射の痛さや、苦い薬、目薬の恐怖心もがまんできます。
ワンちゃんは治療を理解しているわけではなく、
飼い主さんを信用しているから、怖いから、
もしくはその後のご褒美があるからなどから、
薬を飲んだり、注射を打てたり、目薬をさせるのです。
それが、毎日となるととてつもなくストレスです。

高齢のワンちゃんは、
痛かったり、命にかかわるものは治療し、
命にかかわらないような病気とは、
様子をみながら上手に付き合っていくのがいいように思われます。

“こーちゃん”
髪の毛がなくなるのは痛くないし命にもかかわりませんから、
ほっておきましょう、
将来、毛がなくなる恐怖をかんがえながら生活するより、
今ある髪の毛に感謝して人生楽しみましょう。


<GW休診のお知らせ>
5月1日(月)  3日(水)から6日(土)まで休診となります



<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 〒143-0012 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日

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たくさん触れてください


尻尾がくるっと巻いた、大きな柴犬が診察室に入ってきました。
“お~ コンちゃんか”
診察室に入ると診察台の前に座り、飼い主さんの命令を静かに待ちます。
きりっと吊り上がった目、しまった身体、
最近増えてきた白い毛は、
渋みをました“老侍”のよう。
「コンちゃんどうしました?」
「急に大きくなったんです」
「どこですか?」
コンタローは柴犬、タワーマンションの25階に住んでいます。
大きな帽子、黒いワンピースに白いカーディガン、
とっても上品な奥さんが飼い主さんです。
「たまです」
「頭のどこですか?」
どうも僕の聞き間違いの様子。
「いやいや、タマタマ・・、キン○○の方です。」
「あ~そうですか・・・」
診察台の上で、
「コンちゃん失礼」
そお~とタマタマに触れると、
左右の大きさが確かに違います、
大きくなった方は硬さも増しどうも腫瘍化している様子。
高齢ではあるがとっても元気、
すぐに手術でとってしまうことにしました。
手術後、飼い主さんに聞きました。
「よく気づきましたね」
「はい、私コンちゃんのタマタマ大好きで、
子犬の時から毎日触っていたんですよ。」

これはとっても大事なこと、
ワンちゃん、ネコちゃんはなかなか症状を出しません。
熱があっても病気の素振りを見せません。
もし野性で暮らしていると、体調が悪い素振りをみせると、
あっという間に天敵に襲われてしまいます。
少々あしが痛くても、何事もないように走ります。

また、全身毛に覆われているので、怪我なども発見しにくいのです。
そのため、日ごろから全身に触れてコミニュケーションをとっていると、
早期発見につながります。
普段から触れていてほしいところは?
・足 肉球に触れてから、体にむかって包み込むように触れてください。
 痛い時はその場所で必ずいつもと違う反応をします。
 爪切りもしやすいです。
・耳 大胆にマッサージしたり耳の穴に指を入れたりしてください。
 耳の治療がとってもやりやすい。
・口、口の中に手を入れる練習、
 口に触れるのを嫌がる子はとっても多いのです。
・お尻、普段から尻尾を持ち上げてお尻の穴を確認と肛門周りに触れてください。
普段から全身を撫でまわしてください。
病気の発見も早いですし、治療がとっても楽です。
ワンちゃんネコちゃんも麻酔、口輪されることなしで治療ができるので
ストレスが減ります。
飼い主さんの財布にもやさしい治療になります。

コンちゃんの退院のため、奥さんがやってきました。
ニコニコしながら頭を撫でると、
コンちゃんは、とれてしまうのではというほど尻尾を振りました。
奥さんもとっても嬉しそう。
奥さんは、両手で思いっきりコンちゃんの体を撫でまわします、
その手がだんだん下半身に、そして、ついに股間に手を伸ばしました、
「あら、ない!」
奥さんの顔が見る見る寂しそうになりました。
「そうですよ、2個ともとっちゃいましたから」
コンちゃんは、落ち込んでいる奥さんの顔を
お化粧がとれるのが心配なほど顔を舐めました。
「ま、元気だからいいか・・・」
奥さんはコンちゃんの顔をグリグリしました。







<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 〒143-0012 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日

 
スタッフ募集


五十三次どうぶつ病院では、新しいスタッフを募集中です。
仕事の内容は
僕の診療補助と、受付業務、その他入院動物のお世話などです。
とっても明るい病院ですよ。
資格がなくても、未経験者でも動物を愛せる方なら大丈夫
経験者だと給料をちょっと優遇します。

時間は AM8:00~PM20:00の間、シフト制で1日8時間
週休二日制ですが土曜日・日曜日の出勤あります。
 
募集は正社員とアルバイトです。
希望者は履歴書送ってください。

獣医師も募集します。

問い合わせは下記までメールでお願いします。
メールで回答します。
もしくは、電話番号を書いていただけましたら、折り返しの電話します。
tukimaru532@yahoo.co.jp



  

 ★お知らせ



  『 獣医さんだけが知っている 動物園のヒミツ 人気者のホンネ』

  僕が動物園で知り合った愉快な仲間たちのお話しです。
 動物のあやしいウンチクまんさい!
 この本をもって動物園に行ってください。
 動物園が100倍楽しめます。
 
 ということで
「この本をもとに多摩動物公園に行こう」
というツアーを 10月30日 日曜日                                                            午後1時30分~多摩動物公園で開催予定です。
僕が案内します。
TABICA(たびか)という会社が主催のため参加費がかかります。
参加費 2000円 入園料別
詳しくは TABICA(たびか) 03-6869-0775 に問い合わせてください。
10月30日午後は僕は病院にはいません。










2016.07.07_16:17

愉快な3人組


ギャアー ギャアー
お~起きたか
病院内に謎の生き物の声が響きわたります。
ノック爺ちゃんの声です。
ノック爺ちゃんは19歳のパピヨン、
飼い主さんが怪我をしたため、しばらく病院で預かることとなりました。
ノックの両目は緑内障のため全く見えていません。
心臓病のため毎日薬が必要です。
腰は90度近く曲がり、つねに鼻先を地面につけながら歩きます。
1日のうち22時間ほどは寝て過ごし、
起きると病院内を、ウロウロ、
そして、本棚の下の段、ごみ箱の横など狭い所に頭をつっこんで動けなくなると、
大きな声で ギャアー ギャアー助けを求めます。
彼はバックができないのです。

声のする方を見に行くと、
ノックはトータのお腹に頭を突っ込み動けなくなっていました。
トータは18歳のミニチュアダックス、やはり腰が60度ほど曲がっています。
その曲がった腰の下にノックが頭を突っ込んでいました。
白内障の目はかすかに見えています。
そしてトータも、バックは出来ず、その上、右にしか曲がれません。
トータが部屋の左すみにいたところに、ノックが右側から押さえつけたようになっていました。

そこにどこからか、ミルクちゃんが足をブルブルしながらやってきました。
ミルクちゃんはこの中では1番の若手の16歳、
ミニチュアダックス。
腰は45度ほどの曲がり、いつも首を傾げています。
目はやや白く濁っていますが、若手だけあり、ぼやけてはいますが見えている様子。
食べることが大好きで肥満気味、
ノックの声を聴き、何か食べているのではと近づいてきました。
知恵の輪のように絡み合って動けない2人の横腹に体当たりして座り込みました。
3人の爺ちゃんワンコが絡み合って動けなくなってしまいました。


最近は良い薬がたくさんでき、治療方法も増えたため、
ワンちゃんたちの寿命がぐっと延びました。
その為に今まではあまり見られなかった、
腰が曲がる、目が見えないなどの老化現象が多くみられます。

“老化”するとどうなるの?
ギャアー ギャアー 
今までの鳴き声と変わり、抑揚のない単調な鳴き声になります。
腰が曲がる
関節をつないでいる椎間板の水分が少なくなり、
クッション性が失われ関節の間隔が狭くなり腰が曲がってしまいます。
目が見えない
白内障などにより目が見えにくくなる
耳が遠くなる
歯がなくなる
同じ方向にしかまがらない
何故か右に旋回するワンちゃんが多いように感じます。
前にしか歩かない、バックができない
バックするのは高度な行動、
首が傾く、眼球が震える、
耳の奥の前庭神経の障害です。
狭いところに入りたがる
そして、頑固になる

でもこの3人、目が見えなかろうが、腰が曲がろうが、
足がヨタヨタしようが、
ちっとも落ち込んだりしません。
お腹が空くと起きあがり、
残った機能をフル活用して
食べ物を求めクルクル歩き回ります。
食べるまで時間はかかりますが、
とっても楽しそうに過ごしています。
食べ終わると、またお気に入りの場所で寝ます。
ワンちゃんたちは失われた機能を悲しんだりするわけではなく、
残った機能を最大限使い生活します。
クヨクヨなどしません。

僕たち人間はいつまでも完璧を求め、
失われる機能に恐怖し、
できなくなった機能を悲しみ、
不安、心配しながら生活していきます。

ノックにトータにミルク
3人の爺さん、
若いころに比べ寝てばかりいますが、
とっても幸せそう。
僕もこんな年の取り方をしたいな






<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
 東京都大田区大森東1-5-2
 病院の診療時間 午前9:00~12:00  午後13:00~19:30
         日曜日は午後17:00までとなります。  
 休診日 月曜日



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  Shi-Ba(シーバ) 
  に連載始めました。
 “毎日事件発生!? マニアな視点で診察中
  北澤先生のおもしろ動物病院”
 
 本屋さんで見つけたら読んでください。


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 やっとできました。

  『 獣医さんだけが知っている 動物園のヒミツ 人気者のホンネ』


 僕が動物園で知り合った愉快な仲間たちのお話しです。
 動物のあやしいウンチクまんさい!
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 動物園が100倍楽しめます。
 
 犬養ヒロさんの絵がとってもかわいいですよ。








2016.05.21_16:48

無駄な抵抗


風呂上りの妻、
ソファーにすわり顔にあやしいマスクを着け、
爪に何かを塗っている風呂上りの妻、
「最近爪に艶がないのよね・・」
何かぼそぼそつぶやいていました。
そのあと、Y字型の先に丸いピカピカのボコボコの球体のついた器具で
顔をゴロゴロ、
どうもその器具を使うと重力に逆らえず下がった顎からほっぺをあげてくれるらしい。
我が家には似たような器具がいつのまにか増えている。
「またそんな無駄なもの買って~。」
僕が小さな声でつぶやくと、
妻の眉間に2本の線が浮き出て、
「だれかが苦労させるから・・・」
妻の怒りが僕に向かい、爪の艶も、ほっぺが下がるのも全部、僕が悪いらしい。
「私なんかエステにいったことないのだから・・・。」
どうも妻の言い分はエステに行く代わりに自分でするのだから安いということらしい
「いやいや、昔とかわらず美人だよ」
こんな言葉じゃぜんぜん怒りが収まらない
それどころか、逆に火に油を注いでしまった。
まずい、こんな時はとっておきの一言、
「怒るとマリオネットになっちゃうよ」
怒っている時の口の横のしわが、マリオネットの口のように見える。
この一言で妻は怒りの顔だけはやめる。


「ピー太、おはよー~」
“ワァン ワァン”
診察室のドアを開ける僕、
ピー太は前肢を器用に使いながらスイスイと僕に近づいて、
僕の前で“ジャンプ”
残念ながら前足が少しあがるだけ。
これがピー太の挨拶。
朝の挨拶を終えると、僕はピー太を抱き上げ
診察台に乗せカテーテルでおしっこを出してあげます。
ピー太は下半身まひになり早5年、
元気にがんばっています。
今回は飼い主さんが法事のためしばらく預かることになりました。

僕がピー太の世話をしていると、
小雪婆さんがゆっくり、ゆっくりゆっくり近づいてきて、
僕の足にスリスリ、
これが彼女の挨拶。
小雪婆さんは17才のマルチーズ、
心臓と肝臓が悪く、目も白内障のためほとんど、いや全く見えていない。

この子たち(といっても、お爺ちゃん、お婆ちゃんですが)とっても、元気です。
ワンちゃんやネコちゃんたちにとっては、
後ろ足が動かない、目が見えないことなど全く問題ない様子、
後ろ足が動かなければ、前肢で動き、
目が見えなければ、音や匂い、他の5感を使い、
元気に暮らしていきます。
また、病気でクヨクヨすることはありません。
動物たちは失われたものはあっさり認め、
残った機能で楽しく、
年をとってもとっても幸せそう。

僕たち人間はどうかというと、
目が見えにくくなると、
元に戻そうと頑張り、
目がみえなくなることにおびえ、
足腰が痛くなると、
歩けなくなる不安におびえながら生きていきます。
動物たちのように残った機能を精一杯使い、
落ちた機能を認めて生きていく方がずっと幸せそうに思えます。

そんな僕も、
疲れを取るため、あやしいドリンクを飲み、
関節と目のためのサプリをせっせと飲んでいます。
衰えを受け入れることができず、
精一杯老いに抵抗しています。







<五十三次どうぶつ病院  北澤 功>
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 やっとできました。

  『 獣医さんだけが知っている 動物園のヒミツ 人気者のホンネ』

 2月15日に発売されました。
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「狂犬病の候、お忙しくお過ごしのことと思います。」

先日知り合いの獣医師に手紙を書いた時の時候の挨拶です。
獣医師間にだけに通じる挨拶文です。

1年間で一番注射をした、狂犬病団体予防接種の時期が終わりました。
ちょっとほっとしているときの出来事です。

「もしもし・・・。動物病院です」
「あっ、はい」
飼い主さんのビックリして心配の声・・。
僕が明るい声で
「トンちゃんでたよ~。」と伝えると。
「ありがとうございます。」
今度は思いっきり明るい声。
朝6時、僕は入院中のヨークシャーテリアのトンちゃんの飼い主に電話をしました。

トンちゃんは4日前“突然、吐きだした”ということで病院にやってきました。
ご飯をたべると、すぐに吹き出すように吐くとのこと。
水を飲んでもすぐに吐きました。
お熱はないが、みるみる元気がなくなりました。
地面に座り込んで上目使いで、僕を見ていました。
まずは胃腸炎の治療をして様子を見ることに。
翌日、何も食べず何も飲まない状態、全く改善せず、
それどころかいっそう元気がなくなりました。
う~これは・・・。
レントゲンとエコー、何も異物はうつらないが腸の途中からウンチも見当たりません。
飼い主さんに
「何か食べなかったか? 家の中で何か壊れたりなくなったものない?」
「しょっちゅういろいろなもの噛んでるからな~。」
症状から、“何かが”腸に詰まっている感じがします。
飼い主さんと相談の上、緊急手術をすることにました。
開腹手術をすると腸管の中から小さなウインナーぐらいのものが出てきました。
何だこれ?
比較的柔らかく弾力性のある物質。
これが原因で腸閉塞をおこしていたのでした。
手術して2日目の朝、ビー玉のようなウンコがでました。
その報告の電話でした。
これでとりあえず安心です。

さてさて、飼い主さんに詰まっていたものを見せると、
飼い主さんは 「あ~」
何かわかりました。
部屋に敷いていた正方形のマットをつないで使う
“ジョイントマット”だとわかりました。
このジョイント部分をよく噛んでいたそうです。
この素材弾力性があるため、腸の蠕動運動を吸収してしまい、
腸内で動かなくなってしまい、詰まってしまいました。

この時期は詰まるまではいかないが良く吐く猫ちゃん着ます。
換毛期のための毛を食べてしまい、胃腸炎を起こすのです。
たいていは薬で治るのですが、あまりにひどい時は手術になることも。
換毛期、犬も猫もブラッシングでこれは防げます。
それだけではなく、ブラッシングをしっかりすると、
皮膚病も防げますし、体臭も減ります。

牛も異物を食べて病気になることがとっても多いです。
牛の口の中は円錐乳頭というボツボツがあり、
口の中に入ったもの外に出にくくはお腹の中に入っていく仕組みとなっています。
その為、草の中に落ちていた針金や釘が草と一緒に口の中にはいると、
あれよあれよいう間に、お腹の中に入ってしまいます。
また牛はなぜか落ちている金属を舐めることが大好きで
とりあえず舐めてしまう習性があります。
はいった釘や針金は第1胃(牛には4つの胃があります)運動で、
ハチの巣と呼ばれる第2胃に運ばれます。
この2胃はハチの巣状の胃壁のため釘や針金は胃壁に刺さりやすく、
ささった釘や針金は壁を突き抜け心臓を包む心膜にまで達することがあります。
そこでその事故を防ぐために、人間は考えました。
牛に強力な磁石を食べさることにしました。
そうすることにより、間違って食べた金属がその磁石にくっつき動かないため
胃壁を突き破ることがなくなりました。
学生時代、研究室で牛の解剖をたくさんしましたが、
胃の中に必ず磁石が入っていました。
取り上げた磁石はホワイトボードに張り付けました。
磁石の数が牛の解剖数でした。

ダチョウは石を食べる必要があります。
ダチョウには歯がないため、
石を砂のうと呼ばれる筋肉質の胃の中にとどめて、
この石を筋肉で動かし消化しにくい植物をすりつぶし消化を助けます。
犬は砂のうがないので石は必要なく、
石を食べると食滞をおこし死んでしまうことも、
僕も何回か犬が食べた石を取り出す手術をしました。

今はフィラリア検査の時期、
毎日毎日、採血の日々です。

「フィラリア検査の候、犬たちに嫌われお過ごしのことと思います」
これが、この時期の時候の挨拶。


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 休診日 月曜日

ゴールデンウイークのお休みのお知らせ
5月1日(日)午後から6日(金)午前まで休ませてもらいます。
6日(金)は午後1時から診療します。
 
  

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 やっとできました。

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 2月15日に発売されました。
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 犬養ヒロさんの絵がとってもかわいいですよ。